アスレテイック・テーピング
《テーピングの歴史》
健康ブーム・スポーツブームにより、いろいろな方法のテーピングがありますが(キネシオ・スパイラル・パステープなど)一般にテーピングと言えばスポーツテーピングをさします。
日本に本格的に導入されたのは、1975年頃で、その発端は1880年代アメリカにおいて陸軍兵士に「テーピング」の原形を施したことで、『怪我防止』につながったと言われています。
医療の分野では、絆創膏固定法(Gibneyなど)と呼ばれる方法があります。
◎テーピングの概念
一般的イメージとして「テーピング」は完全に「ギプス」のように関節を『固定』してしまう感がありますが、そうではなく「支持」したい方向のみ『固定』し、運動に支障をきたすことのない方法で施行されることから「Flexible Cast」言われ、柔軟なるギプスと呼ばれています。
◎目的
スポーツ障害 徐々に痛くなる。使い過ぎ。
スポーツ外傷 一回の外力で起こる。骨折・打撲・脱臼・捻挫・肉離れ・擦り傷など
@発生予防・・・・あらかじめおこしやすい部位の保護を目的。
A再発予防・・・・再び同じ箇所を怪我しない事を目的。
B応急処置・・・・アイシングの後の圧迫。
Cリハビリテーションの補助・・・・機能回復段階における障害部位の支持・保護。
◎効果
@R、O、Mの制限・・・・痛みの出る方向へ動かないようにする。
A筋肉、腱、靭帯の補強・・・・弱くなっている部位の補助。
B圧迫・固定・・・・内出血・腫脹(はれ)の防止。
C疼痛(痛み)の緩和・・・・動作時の痛みを抑える。
D精神的な安心感・・・・試合などに集中しやすくなる。
※テーピングを過信しない(すべての症状・競技、運動量に適応するとは限らない)
選手の嫌がるテーピングは巻かない。
テーピングの種類
@非伸縮性テープ・・・・関節可動域の制限。固定を目的とする。
(ホワイトテープ)手で切ることができる。
A伸縮性テープ・・・・・関節可動域の大きいところ、柔軟性を必要とする部位に使用。
手で切れるものと、はさみで切るタイプがある。
テーピング前の処置
@テーピングエリアの清潔
A剃毛
Bストレス・ポイントの確認(テーピングをする部位の中で、1番違和感を感じ易い箇所)
効果
(テーピングの有力な肯定説)
proprioceptive effect (体内組織から刺激を感受するところの効果)
テーピングをしているという認識の元で、関節に、ある方向のストレスが加わった時、貼ってあるテープが緊張する事で、その部位の皮膚も引っ張られて、皮膚にあるrecepter(感覚受容器)が反応して、反射的に筋肉が収縮し関節の開大・靭帯の過伸展(腫)を防ぐ働き。
☆足関節捻挫のテーピング法